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工場を省エネ建物にするには?新築・改修時の必見ポイント

日付
2026年04月07日
カテゴリ
工場・倉庫
  • 工場を省エネ建物にするには?新築・改修時の必見ポイント

工場の省エネというと「高効率設備への更新」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。しかし、省エネについて考えるためには、建物そのものの性能なども考えることが大切です。
今回は工場の省エネ対策について、主に建物の更新といった面で考えていきましょう。

 

工場の省エネ施策の指針を組み立てる

上場企業への環境対策状況の情報開示の義務化や、燃料価格の上昇により、経営における省エネルギーの重要性はかつてなく高まっています。何も手を打たないのもリスクという時代がやってきました。それぞれの実情に合わせて、工場の省エネ対策の指針を組み立てていきましょう。

 

工場の省エネは経営課題

かつては単純にイメージや小さなコストの問題だった省エネ対応も、今後は経営に直結する大きな命題として優先的に取り組む必要がでてきました。

工場の省エネルギーは、小さな設備を省エネタイプに切り替えるものから、大きな設備更新、建物改修を伴うものまで、多くの種類・方法があります。

例えば、一般財団法人省エネルギーセンターが作成した「工場の省エネルギーガイドブック2025」内の「工場の省エネルギーチェック項目」を見てください。チェックすべきたくさんの項目があることがわかります。

 

逆に、何から手を付けていいか迷うことも多いかもしれません。

そんなときは、経済産業省による「省エネ診断事業」の利用を検討してもよいでしょう。大きな費用をかけることなく、エネルギーの専門家の支援をうけることができます。(詳しくはこちらのサイト「省エネ診断事業」について」をご参照ください)

あわせて、どのような目的で、どのぐらいの効果を目指すのかを明確化することで、どのような箇所にどれだけの投資を行って省エネルギーに取り組んでいくべきか見えてきます。目的や目標を整理しながら取り組んでいきましょう。

また、逆に考えて新築・改修を予定されている場合は、エネルギー消費を考えるうえでも絶好の機会となります。エネルギーコストや環境対策という課題が大きくなっている現在、省エネルギーという目的も、計画に加える機会を設けてみてはいかがでしょうか。

 

設備導入だけでは足りない?建物そのものが重要な理由

工場には多くのエネルギーを使う設備があり、省エネといえばまずは設備更新を思い浮かべる方が多いでしょう。先にご紹介した「工場の省エネルギーチェック項目」を見ても「ポンプ・ファン・コンプレッサ」や「蒸気システム」など工場特有の大きな設備がチェック項目に占める割合は大きく、この部分の更新が重要であることは間違いありません。

ただ、省エネに関しては設備更新だけではなく、建物全体で考えることも忘れないでください。
特に、空調系は要注意です。オフィスや商業施設に比べて空間が大きく、天井が高く、シャッター開閉が多い工場では、外気の影響を受けやすく、空調・換気の負荷が増えやすい構造になりがちです。もともと断熱仕様が十分でない建物では、空調設備だけを更新しても効果が出にくい場合があります。

また、設備自体を入れることに関しても、建物側の状態でパフォーマンスが変わることも多いものです。例えば太陽光発電などの設備も、建物自体の屋根形状や材質が導入に向いていないものだと、太陽光パネルの能力を活かしきることができません。
ある程度規模の大きい省エネ投資を考えるなら、ぜひ設備だけでなく建物の専門家にも相談してみてください。

 

 

工場の新築や改修で検討したい省エネ施策

工場の省エネは、高効率設備の導入だけで完結するものではなく、「建物計画」「創エネ・畜エネ」「見える化による改善循環」を一体で考えていくことで成果が期待できます。人員体制づくりも含め、「省エネが自然に達成される工場」を目指して大きな視野で全体的に考えていきましょう。

 

工場特有の空調・換気最適化策

工場の空調・換気は、快適性だけでなく品質や安全性にも直結します。最近では暑さが激しくなり、職場での熱中症対策が義務化されるなど、法的な規制もできています。労働力の確保も大きな課題となっている現在、当然のことながら、空調を「止める」「弱める」だけの省エネルギーは現実的ではありません。

空調設備を更新するだけでなく、例えば以下のような対策が考えられます。

 

・断熱改修

比較的、金属製の屋根からの熱伝導が高く、効果的なケースが多くあります。加えて、温度管理が必要であれば壁の断熱性能なども見直すとよいでしょう。

(参考:工場の暑さ対策を解説!具体的な暑さ対策をご紹介

もちろんそもそも、隙間が大きい工場であればまず塞ぐことを考えるべきケースもあるでしょう。

先に述べた通り大きい開口部からの外気侵入がある場合は、シートシャッターや、前室・エアカーテン等の導入で換気を抑えるといった対策があります。

 

・ゾーニング、局所空調

当然のことながら、全館空調はその分のコストがかかります。作業工程の見直しなども必要となりますが、温度管理が必要な場所が区切られれば、仕切りを設け「必要なところに必要な量だけ」空調を設けることでエネルギー効率が高められます。

 

・熱の偏り対策

天井が高く空間を仕切ることが難しい等の場合、シーリングファンやサーキュレーターで温度を循環させることで、冷暖房効率が上がることが期待できます。

 

熱源の効率的な利用で特性を生かした省エネ

工場では、空調だけでなく加熱・乾燥・洗浄・温調など熱需要が大きいことが多く、熱源の設計で大きな省エネを実現することができるケースがあります。こちらも、設備更新と同時に建物改修を平行して考えることで、掛け算のメリットの可能性も期待できます。

例えば、熱源を高効率な設備に更新することはもちろん、配管が長すぎたり、配管自体の保温機能が弱いなどといった理由で損失が出ていないかといった点は確認が必要です。必要に応じ、配管や保温、循環などの見直し改修なども視野に入れておくとよいでしょう。

また、排熱の大きい工場でよく検討されているのが、排熱回収・熱の再利用です。コンプレッサ、炉、乾燥機、冷凍機の凝縮熱など、工場には回収可能な熱が多く存在します。回収した熱を熱交換器やヒートポンプで給湯や空調、融雪などに使うエネルギーとすることで、燃料や電力を削減できます。

あわせて、熱源の電化も検討したい条件がそろってきています。電力ピークや契約電力が費用に影響するため、運用パターンを踏まえてどちらがよいか最適解を選ぶことが重要です。以下に触れるように、発電や蓄電などの選択肢があることも含めて考えていくとよいでしょう。

 

創エネ・蓄エネで実現する「攻め」の省エネ

エネルギーを消費する一方でなく、自分で創って使う「攻め」の省エネ発想も有効です。併せて蓄電で電気を「買う量を減らす」「ピークを抑える」形で特性に合わせて利用していくことで、大きな経営インパクトが期待できます。

「創エネ」としてまず検討したいのが太陽光発電システムです。工場は屋根面積が大きく、発電のポテンシャルが高いのが強み。また、作ってその場で使う自家消費型は効率が高く、電力削減効果が出やすいため、電力需要のある工場で特にパワーを発揮します。

なお、自然エネルギーを利用した発電は太陽光発電だけではありません。小水力発電や地熱発電、風力発電など、地域の特性を活かした発電方法がありそうなら、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
投資額は多少かかっても、自力でエネルギーを確保できるメリットは大きいといえそうです。もちろん、企業として環境価値をアピールする材料にもなります。

発電と合わせて、電気をためる蓄電設備も導入を検討しておきたいもの。太陽光発電の夜間時など、発電量が少なくなる時の対策や、電力需要が大きくなる時にピークカットができることで電力費用を抑制するといったことができます。更に災害時の事業継続計画、いわゆるBCPの点でも導入の価値があります。

 

 

エネルギーの見える化で省エネの好循環を

省エネは建物の更新だけでは終わらない、継続的な活動が重要です。せっかくの省エネ対策も、「効果が見えない」「何の成果か分からない」ままでは次に生かすことができません。
上記のような省エネ対策を実施する際には、どのぐらい発電ができてどのぐらいの経費削減効果があったかのモニタリングをする、「見える化」の仕組みづくりも一緒に行っていきたいものです。省エネ対策の際は忘れずに電力量計や流量計、温度や湿度のセンサーなど、必要に応じて効果を計測できる機器を導入していきましょう。可能であれば、どこに設置してどう観測するか、ディスプレイしていくかなど、見せ方も工夫すれば意識づけも変わってきます。

また、単に効果を確認するというのではなく、見える化で課題を確認したら、必要に応じた対策措置が取られるということが目的になります。改善サイクルを回す仕組みとして、解決策を検討する責任者や体制づくりを行うこともぜひ忘れないようにしてください。

 

工場の省エネ対策のご相談もヤマウラへ

ヤマウラでは、工場の新築はもちろん改修工事にも対応しています。新築時の省エネ対策・省エネ改修などについてお悩みがありましたら、経験と実績の豊富なヤマウラまでお気軽にご相談下さい。工場とあわせた快適なオフィス空間づくりなどにもワンランク上のデザインをご期待いただけます。

 

 

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