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工場建設の坪単価と費用内訳|費用を抑える設計のポイントを徹底解説

日付
2025年11月07日
カテゴリ
工場・倉庫
  • 工場建設の坪単価と費用内訳|費用を抑える設計のポイントを徹底解説

工場建設に初めて取り組む方にとって、坪単価の目安や費用内訳はイメージしにくいものです。工場建設では、建物本体や機械設備、外構工事の価格などが、資材相場の変動により大きく影響します。そのため、必要な予算感やコスト配分がつかみにくく、「どれくらいの予算が必要か」「なににどれだけの費用がかかるか」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、工場建設が初めての方にもわかりやすいよう、工場建設にかかる坪単価相場と費用の内訳、建物価格が変動する主な要因を整理・解説します。さらに、設計段階で費用を抑えるポイントについても具体的に紹介しますので工場建設を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

工場建設の坪単価の相場とは

坪単価とは、延床面積1坪あたりにかかる工事費の指標です。住宅や倉庫のように、同じような構造・機能で建てられる建築物であれば、変動幅が小さいため、費用に大きな変動が見られにくいでしょう。しかし、工場は機械設備や床荷重、空調・防塵性能など、さまざまな仕様が価格に影響するため、最終的に必要となる費用も大きく変動します。

一般的な工場建設の坪単価相場は、鉄骨造約116万円/坪、鉄筋コンクリート造約218万円/坪、鉄骨鉄筋コンクリート造約177万円/坪が目安です。坪単価の目安は、「工場建設の費用と費用を抑えるポイントを解説(2025.05)」でも解説しています。

とはいえ、坪単価だけで建設コストを判断するのは困難です。たとえば、高耐荷重や防塵クリーンルームといった特殊機能を導入すると、同面積でも坪単価は上昇するケースも珍しくありません。また、近年では物価上昇による建設コストの増加も顕著です。建設目的や規模、生産設備仕様、法規制対応などを踏まえた個別試算を行い、適切な予算計画を策定しましょう。

 

工場建設にかかる費用の内訳

ここでは、一般的な工場建設にかかる費用の内訳について解説します。工場建設の大まかな費用内訳は、本体工事費、付帯工事費、設計・監理費、土地取得・造成費、その他の費用です。

 

本体工事費

「本体工事費」は、建物本体(躯体工事、屋根・外壁、内装)にかかる費用のことで、建物の構造や仕上げ部分を指します。一般的な工場建設では、この「本体工事費」が、建設費用の約6〜7割を占めます。

しかし、食品工場やクリーンルームの建設では、高性能な衛生設備や空調設備が必要となるため、付帯工事費(建設設備など)の割合が高くなり、本体工事費の割合は半分以下となるケースもあります。

 

付帯工事費

「付帯工事費」は、電気設備、空調設備、給排水衛生設備などにかかる費用です。付帯工事費は、電気使用量や市水・井水などの使用量、排水量を決定する製造ラインによって大きく増減します。付帯工事費は、あとから具体的な製造設備が判明し、当初見込んでいなかった費用が増加することも少なくありません。

 

設計費・監理費

「設計費・監理費」は、建物を設計するために必要な費用で、建築士や設計事務所に支払う費用になります。設計費・監理費の目安は、全体の5〜10%程度です。設計や監理は、建物の使い勝手や性能を左右するため、工場について熟知した建築士に依頼しましょう。

 

土地取得・造成費

「土地取得費」や「造成費」には、地盤改良費が含まれる場合があります。これは地盤の強度や地形、周辺環境といった立地条件によって大きく異なり、予算に影響する重要な要素です。事前の調査と確認が不可欠です。

 

そのほかの費用

そのほかの費用には、登記手続きや各種税金、引越し費用、什器・備品の購入費などが含まれます。こうした費用は、建設費とは別に発生するため、事前に必要となる金額を洗い出し、予算に加えておきましょう。

 

坪単価が変動する要因 

 

建物の規模

建物の規模が大きくなるほど、1坪あたりの建設費は割安になる傾向があります。これは、基礎工事や設備配管などの固定的な費用が面積に対して分散されるためです。ただし、大規模になるほど設計や施工の難易度も上がるため、全体コストの管理が重要です。

 

構造・仕様

建物の仕様は、耐火性・断熱性・耐震性・防犯性・停電時対応など、必要な性能によって大きく異なります。特にBCP(事業継続計画)対応が求められる場合は、設備の冗長性や非常用電源の確保が必要となるため、建設費も大きく影響を受けるでしょう。

 

設備の内容

工場に必要な設備は、工場の用途によって異なります。たとえば、空調やクリーンルームなど特殊な仕様が加われば、建設費も大きく変動するため、用途に応じた設計が不可欠です。

 

建設地の条件

土地の地盤強度や液状化リスクによっても、地盤改良の必要性や支持杭の費用が大きく変わります。立地選定時には、地盤調査資料で改良の有無を事前に確認することが重要です。加えて地域ごとの土地や建築費相場も考慮しなければなりません。

 

物価変動

建設コストは、現在も上昇傾向にあります。主な原因は、世界的な原材料や原油エネルギーの高騰に加え、円安による輸入コストの上昇です。また、施工技術者や技能者の不足で労務コストの上昇もあり、これらにより、2021年から2025年で建設資材は4割程度高騰しました。

出典:建設資材高騰・労務費上昇の現状(2025年9月版)|日本建設業連合会

 

特に、鉄骨を多用する工場建設では、鉄骨資材価格の変動が坪単価に大きく影響します。見積もり額は、常に最新の市況が反映されるため、計画段階では、余裕を持った資金計画が必要です。

 

特命、競争入札

建設会社の発注方式には、複数社で価格を競う「競争入札」と、1社に絞り質の高い提案を期待する「特命契約」があります。発注方式もコストに大きく影響するため、それぞれのメリット・デメリットを把握しておかなければなりません。

 

工場建設の坪単価を抑える方法

工場建設で坪単価を抑えるには、設計段階でのコスト最適化が極めて重要です。まずは構造をシンプルにし、経済的なスパンで設計することで、無駄な部材や施工手間を削減できます。求められる最低限の仕様にとどめ、過剰な性能や設備は導入しないことが、コスト削減の基本です。

「あれもこれも」と欲張ると、設備費・施工費ともに膨らみ、予算超過の原因になります。設計初期から目的に合った機能に絞り込めば、必要十分な性能を確保しつつコストを抑えることが可能です。

また、複数社から見積もりを取得し、価格だけでなく提案内容も比較すれば、より適正な発注判断ができるでしょう。こうした工夫を重ねることで、後戻りのない効率的な工場建設が実現でき、長期的な運用コストにも好影響を与えます。

 

工場建設を成功させるための建設会社選び

工場建設は住宅やオフィスとは異なり、専門性が高く、事業の成否に直結する重要なプロジェクトです。成功させるためには、建設会社選びが極めて重要なポイントとなります。

 

実績のある会社を選ぶ

工場建設には法令対応や特殊設備への理解が不可欠です。住宅やオフィスとは異なる専門知識が求められるため、過去に工場建設の実績が豊富な会社を選ぶことで、設計・施工の精度や対応力が高まり、安心して任せることができます。

 

コストだけでなく提案力を重視

単に価格が安い会社ではなく、将来の事業展開を見据えた設計提案ができる会社を選ぶことが重要です。生産効率や拡張性、メンテナンス性などを踏まえた提案力のある会社であれば、長期的な運用面でもメリットが大きくなります。

 

ヤマウラの強み

ヤマウラは、長野県を中心に多数の工場実績があります。設計から施工まで一貫対応することで全体のコストコントロールができ、コストの最適化を実現できます。ぜひ、工場の建設をご計画されておりましたら、ヤマウラにご相談ください。

 

まとめ

工場建設を成功させるには、まず坪単価の相場や費用内訳を理解することが重要です。建設費は構造や仕様、地盤条件などで大きく変動するため、事業計画に合った建設会社を選定し、無理のない資金計画を立てることが欠かせません。

 

 

長野県・山梨県の工場建設はヤマウラへ

工場建設に実績のある会社であれば、法令対応や特殊設備への理解も深く、安心して任せられます。山梨・長野での工場建設をご検討の方は、地域に精通したヤマウラへぜひ一度ご相談ください。

 

 

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