NETIS・特許 NETIS & Patent
遮熱養生工法 (特許登録No.6401323)(旧NETIS番号CB-110047-VE)
冬期、特に日平均気温が4℃を下回る状況におけるコンクリート工事は、「寒中コンクリート」として、コンクリートの温度が5℃を下回ることのないような特殊な養生が必要となります。従来は、コンクリート打設後、構造物をシート等で覆い、ジェットヒーターや練炭によって給熱することで対応してきましたが、設置手間や燃料費などの費用がかかり、施工費を押し上げる要因となっていました。 株式会社ヤマウラと酒井化学工業株式会社とで共同開発した「遮熱養生工法」は、このような寒中コンクリートの施工費用を低減する新技術です。
本工法では、特殊な遮熱養生シートを使用します。このシートは コンクリート硬化時に発生する輻射熱を反射する高純度アルミ薄膜とアルミシートに挟まれた気泡シートがもつ断熱効果との相乗効果により、外部からの熱の供給によらず、コンクリートの温度降下を抑制します。
本工法の特徴
- 遮熱養生シートは繰り返し転用が可能で、給熱施設の設置や燃料費が不要となることから、寒中コンクリート養生にかかる工事費を抑制します。
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寒中コンクリートの養生においてジェットヒーターや練炭等を現場で使用することがなくなることから、省資源・省エネルギーで環境に優しく、火災や一酸化炭素中毒等の事故発生の危険性も低減します。
内部温度と表面温度の差を低減することから温度応力を抑制し、 - 施工方法は、普通養生シートを施工後、遮熱養生シートを普通養生シート及び型枠を覆うように設置するだけです。シートは軽量で加工も容易であり、特別な技術や器具を要しません。
NETIS(新技術情報提供システム)ホームページで詳しい内容をご覧いただくことができます
YNP工法(特許登録No.5458454)(GBRC性能証明 第12-23号)
「YNP工法」は、鉄筋コンクリート造の中でも「壁式構造」の建築で、従来工法と比べ大幅な強度アップと性能向上が可能となる基礎梁の構築方法です。
従来の鉄筋コンクリート壁式構造では、柱・基礎梁接合部に鉄筋が集中し納まりが複雑となる為、コンクリートの充填性に配慮する必要がありました。今回特許を取得したYNP工法では、今までとは全く異なる概念でこの接合部をシンプルに納めることに成功。コンクリートが高い密度で充填され、より強固で耐久性の高い躯体を実現することが可能となります。併せて、工事の手間を省き、品質のばらつきを防止するなど、施工性の面でも大きなメリットがあります。
YNP工法は、2013年に公的性能認証機関である一般財団法人日本建築総合試験所(GBRC)での性能証明が得られました。 この評価機関での様々な実証試験により、この工法によって設計施工された接合部は「長期荷重時に使用上の支障となるひび割れを起こさず、短期荷重時に継続使用を損なう有害な損傷を起こさない」など、高い性能を持つことが確認されています。
一般財団法人日本建築総合試験所(BGRC)とは?
国に登録された認証機関として、JISマーク表示制度の認証業務や、品確法に基づく住宅性能評価を行うなど、建築分野としては日本で代表的な権威ある評価機関です。
GRC階段型枠(特許登録No.3434702)
GRCとは、glassfiber reinforced concrete の略で、グラスファイバーをセメントに混ぜた「ガラス繊維強化コンクリート」のことです。この素材を用いた階段型枠は、ブレインマンションのためにヤマウラで開発されました。型枠はコンクリート打設後も脱枠せず、そのまま仕上げ材となります。
従来のコンクリート階段は、一段ずつコンクリートをうって仕上げており、非常に時間のかかる作業でした。工事だけでなく、使い捨てのベニヤの処分や都度の掃除などの手間もかかり、その間通行ができないことで、他の工程にも影響を与えていました。 この階段型枠を用いることにより、このような問題を一気に解決。階段工程にかかる工期を半分以下に短縮し、作業の翌日から通行可能という、画期的な工法が確立されました。
表彰実績
ヤマウラの取り組み・施工実績は国・県などから数多くの評価を受けています。
動画で見る工事技術
ヤマウラの特色ある工事実例や最新技術などを動画で分かりやすく紹介しています。