2025.06.19
このところ30℃越えの真夏日が続いていますが、皆さま体調を崩されていませんでしょうか。
時には夕立があれば涼しい夜を過ごすこともできそうですが、この先も暑い日が続きそうです。
水分補給はこまめにいたしましょう。長野県の紫陽花スポット⇒こちら
ここ数年、出生数が減少し死亡率は前年より15.3ポイントも増加しているようで
このままでは日本の総人口は減少の一途をたどり、労働人口も減少しているとなれば、
社会保険制度の見直しは必須となります。そこで13日には年金制度改正法が成立し、
これまでにない広範囲での見直しが入りましたので、主な変更点を解説していきます。
厚生労働省の改正ページは⇒こちら
社会保険の加入対象が拡大され、個人事業所の加入要件も10年かけて段階的に厳しくなります。
年金制度改正の全体像は⇒こちら
現在の短時間労働者(正社員に対する労働時間の割合や給与の下限等)の加入要件が厳しくなります。
社会保険に加入した場合、厚生年金や健康保険料は事業主が1/2負担しなければならず
資金繰りが悪くなる恐れもあることから、3年間は事業主が負担した全額を国などが支援する
特例措置がとられます。年金制度には2種類あり、基礎となる国民年金と厚生年金からなり、
国民年金は自営業者や失業中の方でも強制加入となります。一定規模以上の企業は社会保険に
加入することで厚生年金の掛金を負担しますので保障も厚くなります。
保障の一つに遺族への保障として「遺族年金」を受給できますが、国民年金だけの人と
厚生年金加入者とでも受給要件が異なります。国民年金加入者の場合は「遺族基礎年金」だけの
受給となり基本的に高校卒業前の子供がいる家庭に限られますので大学に進学した時点で終了となります。
見直される仕組みは⇒こちら
厚生年金に加入していた方が死亡した場合は「遺族厚生年金」が加算されます。
これ迄は、共稼ぎの妻が死亡した場合、夫の年齢が55歳未満なら妻がこれまで掛けてきた厚生年金が
掛捨てとなり夫に給付されませんでしたが、2028年4月~は段階的に男女共通の条件となります。
例として、共稼ぎをして住宅ローンを返済している家庭の妻が死亡した場合、夫の年齢が
55歳未満なら住宅ローンは一定範囲だけ生命保険によって減額されますが、その後の生活費や
子供の教育費は収入減によって困窮してしまう家庭が多くありましたので、今回の見直しは朗報です。
遺族厚生年金の仕組は⇒こちら
また、住宅ローン35年返済の家庭の場合、60歳以降も働いてローン返済している家庭も多いかと思われます。
「在職老齢年金制度」という制度があり、年収の1/12と公的年金受給月額を足した額が、
50万円を超えると超えた額だけ老齢厚生年金からカットされてしまいました。
今回の改正により2026年4月~は、62万円に引上げられますので、平均的な賃金の方なら年金は
減額されずに満額受給できる様になりますね。在職老齢年金制度の仕組は⇒こちら
これまで、男女平等と言われながらも年金法は時勢に合わない仕組でしたので
ライフスタイルの多様化を加味した年金制度の改正を願った嘆願書を日本FP協会からも
出していましたが、ようやく改正に至ったという感じです。これから住宅を取得される方は、
ご自分の年金制度がどうなっているのかを理解したうえで60歳以降の働き方やローンの
返済スキームをきちんと立ててゆきましょう。
~市川のひとりごと、、、でした~
株式会社 financial proxy
1995年に長野県初の独立系FP会社を設立。日本FP協会認定教育機関として、FP養成講座を開講。現在は、セミナーの他、専門家の協力を得ながら財産コンサルに伴う相続対策・住宅ローン相談や保険の見直し等、生活にまつわる資金設計を行う。
ヤマウラ様とのお付き合いは25年を迎え、毎年社内の営業担当者向け勉強会を実施、また、個別相談も承っております。
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